STEP08
ポイントライト



ポイントライト/水面の反射光、プランターの影や反射等、光源マップを利用する光

まず最初にポイントライト、という言葉を使ってしまったのは私の間違いでした。ここでのポイントライト、とは、STRATAでの点光源の呼び名のポイントライトではなく、部分的演出照明、という意味で日ごろ何気なく使っている言葉を書いてしまいました。最初に修正させてください。





STEP07の完成状態↓


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さっそく内容にはいりますが、step07のところまででとりあえずパースにはなっていますが、もう一つライトで演出ができないだろうか?という内容です。ですから、ここから先は、私の好みが大部分ですので、興味のない方には特に必要ありません。前項の最後で、「さらに照明での演出を施すことで格段に向上する」などと書いてしまいましたが、もしかしたら人によっては向上ではなくて改悪と見れるかもしれません。ここまでの内容で、十分パースや室内空間の絵はかけるはずです。あとは色や空間のデザインにこだわって努力してください。この先は私のやり方を紹介します。

前置きが長くなりましたが、この2枚のカットを比較して下さい。





今回↓


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■01

違いは主に天井面を見ていただけると分かりやすいと思いますが、それ以外にも右手前の植物へ当て込んだ光が強くなっています。それに伴って植物から反射したように設定した光が天井へあたっています。窓際の天井面にはバルコニーの水面に反射したように設定した少しブルーの光が天井面に当たっています。

まず最初に植栽のライトです。分かりやすいように植栽とスポットライト、反射光のダミーライトをグループ化しました。このモデルの天井高さに相当する箱を目安においてあります。








■02

パースのアングルに近くなる位置にカメラを置き、この2個のライトの効果を見てみましょう。

グリーンへ当て込んだ上からのスポットライトは、中心を少し壁際へずらしてあります。カメラアングルに入らない場所へ光を「捨てた」わけです。一度ターゲットにとらえたオブジェクトをターゲットからはずすには、ターゲットポイントをドラッグしながらオプションキーを押します。通常、赤くボックスがハイライトされますが、グリーンに変わって、そのままシフトキーを押すことでマウスを放したところにターゲットポイントが移動できます。今回のスポットライトは置いただけのデフォルト状態です。特に設定を変えていません。
このライトだけシェイプにしないのは、カメラの見え方で角度を変えたかったことと、1灯しかないライトなことと、当初はここだけライトに色を付けた演出をしようかと思っていたので...。たいした理由はないです

問題は植栽の下に置いた反射ダミーライトですが、2種類の反射を1灯で表現しています。そのため若干変なところもあるのですが、2種類とは、一つには葉っぱに当たった光が薄い緑色の拡散反射光になって天井面を照らす光の効果、もう一つは植栽のバックの壁や床に当たった光が天井面に反射する際に、植栽の影がソフトに天井に落ちる効果です。本当にこうなるかい?と言われると、けっこう嘘です。正確な現実の再現ではないことはお断りしておきます。でも、まあ、雰囲気的にはいいと思います。



■03

このライトの設定はこのように、前のstepで作った床反射ライトに薄いグリーンの色を付けた上に、光源マップを使用します。














■04

光源マップは、そのつど作る必要がありますが、対象の植栽を真上から見て(真下でも)レンダリングした画像を、Photoshop等でガウスぼかしをかけて使います。

葉側を黒にするか、反転して使うか、どっちが正しいか悩みどころなのですが、床面の色や周りの環境によって、どちらが適切かは変わります。いずれにせよ、あまり物理的に正確な訳ではないので、見た目の雰囲気で使い分けましょう。葉っぱの影を思わせるムラのある光が天井に当たっていればいい、という程度です。

ちなみに光源マップを反転して使用するとこのようになります。お好みで...。







■05

次に、バルコニーの水面に反射したように見せる光です。この位置で3灯置いてあります。(右上図)

ライトの設定はこちらです。(右下図)

こちらは、サッシやカーテンの影が天井面に落ちるように、影ありのライトです。光源マップに水面の写真を使用して、色を薄いブルーにしています。が、結果を見ると、光源マップの効果はあまり顕著に現れないようです。窓際が薄いブルーになっている、程度ですね。グリーンのライトもそうですが、こういった天井面への演出ライトは全体にあまり明るい状態では効果も薄いです。




さらに今回は天井面のテクスチャーはグローが0.25となっていますし、全体に床反射のダミー光源が当たっていて、天井面全体がかなり明るくなっています。その上にどんどんライトを足しても白に近づくだけです。露出補正機能は基本的に「無視」です。これはお好みかもしれませんが、光が強く当たったところは設定した色より白っぽくなったほうが、見た目に近いと思うからです。

天井面のグロー設定については、0.1〜0.25あたりでお好みで調整されてはと思います。その際、壁面との明るさのバランスにも注意してください。











■06

グリーンの反射ライトは、バルコニーに置いた植栽にも使っています。これらのライトの効果をより出すには、カーテンをもうすこし上げて、水面反射のライトがたくさん入るようにしたほうがよかったかも?
(右上図)

もしくはカーテンオブジェクトを影を落とさない設定にして光がたくさん入るようにするのもいいかも?
(右下図)

決まった道があるわけではないので、その時々に応じてよりきれいに、早くできるような方法を考えましょう。






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