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8001/ネットワークリシェアの設定

【対象製品名】 ExtremeZ-IP
【対象バージョン】 8.0
【対象カテゴリ】 機能

【はじめに】
ExtremeZ-IPは、ExtremeZ-IPがインストールされているサーバーに直接アタッチされているWindows Server上のフォルダを共有する機能が含まれています。このローカルストレージ内のフォルダは、ExtremeZ-IPボリュームとして設定し、標準的なMacのAFPファイル共有を介してMacクライアントで利用することができます。

ExtremeZ-IPのバージョン8.0では、ネットワークリシェア機能の導入により、ネットワーク上の他のサーバーおよびNASデバイス上にあるフォルダに、共有ボリュームの共有ポイントを作成する機能が含まれています。

MacクライアントからリクエストのあったリモートサーバーまたはNASシステムにアクセスするために、ExtremeZ-IPはSMB/CIFSのファイル共有プロトコルを利用しますが、Macクライアントは標準的なAFPファイル共有プロトコルを介してExtremeZ-IPに接続し続けます。これによって、SMB/Windowsファイル共有を介してのみ入手可能だったリソースに、AFPファイル共有のすべての利点を保持しながらアクセスすることができるようになります。

ExtremeZ-IPネットワークリシェアにより、標準SMB / CIFSファイル共有と同様に、DFS(分散ファイルシステム)のファイル共有にアクセスすることができます。 DFSリソースのネットワークリシェアについて詳しくは、「ExtremeZ-IP/ネットワークリシェアを使ったDFSファイルへのアクセス」をご覧ください。

【注意】
ExtremeZ-IP 8.0のネットワークリシェア機能は、ExtremeZ-IP エンタープライズライセンスプログラム(ELP)の年間サブスクリプションライセンスをご購入いただく必要があります。

一般的な使用例:NASストレージへのAFPアクセス
一般的なネットワークリシェアの使用事例として、NetApp NASシステムのようなNASストレージへのMacクライアントの接続を含みます。大部分のNASシステムは、AFPファイル共有機能を有していません。MacクライアントはAFPを介してNASシステムにアクセスすることはできません。しかし、NASシステムにアクセスするために、Mac OS XネイティブのSMBクライアントを使用することはできます。

これは通常、頻繁に発生するMacアプリケーションの非互換、ファイル名の問題、ファイルの破損などと共に最適とは言えないファイルのブラウズ、転送、および検索パフォーマンスの結果を伴います。

ネットワークリシェアでは、MacクライアントはAFPファイル共有に接続し、NASのSMB/CIFSファイル共有を介して、ExtremeZ-IPからNASシステムへ接続します。このように、ネイティブなAFPアクセスを許可することによって、Macクライアント側の非互換とその他の問題について対処することができます。また、ExtremeZ-IPはNASストレージにWindowsサーバー側のSMBアクセスを使用します。これによって、Mac OS XのSMBクライアントを使用したアクセスと比較して、効率的なパフォーマンスとスループットを提供します。

結果として、同じMacクライアントで同じファイルにアクセスする場合、NASストレージにSMBを介してアクセスするよりも、NASストレージにExtremeZ-IPを介して、AFPファイル共有でアクセスした方が多くの場合、良好なパフォーマンスが得られます。

【必要条件】
– Windows 2003 または Windows 2008 Server (R2を含む)
– Windows Server 2008 R2を使用している場合、修正プログラム(http://support.microsoft.com/kb/2647452)がインストールされているかを確認してください。
– ExtremeZ-IP 8.0 以降
– ExtremeZ-IP エンタープライズライセンスプログラム(ELP)ライセンス
※ExtremeZ-IP 8.0 お試し版ではネットワークリシェアの機能を使用することができます。

ネットワークリシェアの機能は、単一のExtremeZ-IPサーバーがAFPを介して、多くのファイルサーバーまたはNASシステムへファイルアクセスすることを許可します。

尚、この機能は、ExtremeZ-IP エンタープライズライセンスプログラム(ELP)の年間サブスクリプションライセンスをご購入いただくことで利用可能になります。このライセンスオプションは、企業内でExtremeZ-IPサーバーを無制限にインストールすることができるのと同時に、ネットワークリシェアボリュームを作成することを許可します。

【推奨】
ExtremeZ-IPサーバーのネットワークインターフェイスカードのパフォーマンスについて ネットワークリシェアは、ExtremeZ-IPがインストールされているWindows Server上で、MacクライアントとファイルサーバーまたはNASストレージ間のすべてのコミュニケーションを行います。最速のNICを利用できるサーバー(リシェアされているNASと通信するための一つ以上の専用のNICを利用できる)にExtremeZ-IPをインストールすることで、最良のパフォーマンスを得ることができます。

Windows Server 2008とSMB ver.2
ネットワークリシェアは、Windows Server 2003、およびWindows Server 2008と互換性がありますが、Windows Server 2008でサポートされているSMB Ver.2のプロトコルを使用した場合、一貫して高いパフォーマンスレベルを示します。

Windows Server 2008上にExtremeZ-IPをインストールし、Windows Server 2008が動作するリモートストレージ、またはSMB Ver.2のプロトコルをサポートするNASオペレーティングシステムを実行しているリモートストレージを使用した場合、Macユーザーに最適なファイル共有のスループットが提供されます。

【制限事項】
現在、ネットワークリシェアボリュームは、Kerberos認証をサポートしていません。
ExtremeZ-IP 8.0は、現時点でMacクライアントがネットワークリシェアボリュームに接続する際、Kerberos認証の使用をサポートしていません。

インデックスによるファイル名検索とネットワークSpotlightは、ネットワークリシェアボリューム上でサポートされません。
インデックスによるファイル名の検索をサポートするために、ExtremeZ-IPは、ファイルが変更された際に検索インデックスを維持するために、Windowsによって提供されるファイルシステムからの通知を必要とします。これらの通知は、ExtremeZ-IPでリシェアしているファイルサーバーやNASシステムにアクセスするために使用されているSMB接続では利用できません。このような理由から、インデックスによるファイル名の検索は、ネットワークリシェアボリュームでは無効になっています。

フルコンテンツによるネットワークSpotlightの検索をサポートするために、ExtremeZ-IPがインストールされているサーバー上のWindows Searchサービスによって維持されているWindows検索インデックスが使用されます。現在、ローカルサーバーストレージ上に存在するWindows検索インデックスのみがExtremeZ-IPで利用可能です。このような理由からフルコンテンツによるネットワークSpotlight検索は、ネットワークリシェアボリュームでは無効になっています。

ExtremeZ-IPネットワークリシェアボリュームを検索するMacクライアントは、ファイル名に基づいて検索結果を受信しますが、インデックスによるローカルボリュームの検索に比べ、検索が完了するまでに時間がかかります。

Windows Server 2003 ネットワークリシェアボリューム上のファイルを保存/上書きした際、Finderのカラーラベルが削除される可能性があります。
Windows Server 2003上にExtremeZ-IPサーバーをインストールしている場合、ネットワークリシェアボリューム上のファイルを開いて保存することによって、Finderのカラーラベルが削除される可能性があります。

初期ネットワークリシェア設定
ExtremeZ-IPは、Windowsサーバーの標準的なWindowsサービスとして実行されます。デフォルトでは、ExtremeZ-IPサービスは、Windowsのローカルシステムアカウントで実行されます。このアカウントで動作することによって、ExtremeZ-IPは直接、サーバーのストレージに配置されているExtremeZ-IP共有ボリューム内のファイルやフォルダへのアクセスを行うことができます。
Windows Server 2008 R2を使用している場合、修正プログラム(http://support.microsoft.com/kb/2647452)がインストールされているかを確認してください。これは、ExtremeZ-IPネットワークリシェアが利用するWindows機能に関連がある問題を修正します。

ネットワークリシェアの設定:
1. ExtremeZ-IP 8.0またはそれ以降のバージョンにアップグレードしている場合、少なくとも1度はExtremeZ-IP Administratorを起動して、ExtremeZ-IPのサービスを起動させておいてください。
2. ExtremeZ-IPの認証を処理するActive Directoryのユーザーアカウントを作成します。このアカウントは、NTFSまたはNASデバイスで定義されているローカルまたはリモート共有ボリュームに対するフルコントロールのアクセス権が必要になります。さらに、このアカウントは「C:\Program Files (x86)\Group Logic\ExtremeZ-IP」フォルダに対するフルコントロールのアクセス権が必要になります。

また、このユーザーアカウントを、Windows Serverのビルトインローカルグループ「Administrators」に追加しておく必要があります。使用されているActive Directoryのユーザーアカウントが、このExtremeZ-IPサーバー専用で、一定のパスワードが設定されており、パスワード満了のグループ方針の影響を受けないことを確認してください。

3. Windows Serverのローカルセキュリティポリシー:「オペレーティング システムの一部として機能」に対象のユーザーを追加します。スタートメニュー>管理ツールから「ローカル セキュリティ ポリシー」を開きます。コンソールツリーで「ローカル ポリシー」>「ユーザー権利の割り当て」をクリックします。詳細ペインで「オペレーティング システムの一部として機能」をダブルクリックして、対象のユーザーを追加します。この設定を有効にするには、Windows Serverを再起動する必要があります。

4. 「サービス」コントロールパネルから、「ExtremeZ-IP File and Print Server for Macintosh」サービス上で右クリックして、このサービスのプロパティを開きます。「ログオン」タブを選択し、「アカウント」ラジオボタンを選択します。手順3で使用したActive Directoryのアカウントの情報を入力します。後続の手順6で再び設定を行う必要があるため、「サービス」コントロールパネルは開いたままにしておいてください。

5. ExtremeZ-IP Administratorアプリケーションを起動します。「Settings」ボタンをクリックし、「File Server」タブで「Enable Network Reshare support」オプションがチェックされていることを確認してください。「OK」ボタンをクリックして「ExtremeZ-IP Administrator」ウインドウを閉じます。

6. 「サービス」コントロールパネルで「ExtremeZ-IP File and Print Server for Macintosh」サービスを再起動します。

ネットワークリシェアボリュームの設定
1. ExtremeZ-IP Administrator アプリケーションを起動します。
2. 「Volumes」ボタンをクリックし、続けて「Create」ボタンをクリックします。
3. 「On another server」ボタンをクリックします。
注意)「On another server」ボタンが表示されていない場合は、ExtremeZ-IPがエンタープライズライセンスプログラム(ELP)ライセンスではなく、通常の製品ライセンスで起動しているかもしれません。
4. ExtremeZ-IPのボリュームとしてリシェアしたい、SMB/CIFSファイル共有のUNCパスを入力して「OK」ボタンをクリックします。このUNCパスは、標準的な「\\servername\sharename」フォーマットで表します。(例:\\nas.mycompany.com\myshare)

DFS(分散ファイルシステム)のUNCパスもネットワークリシェアボリュームのパスとして入力することができます。DFSターゲットの名前解決がSMBリシェアレイヤーのすべてで処理された後、MacクライアントはシームレスにリシェアされたDFSリソースを参照してアクセスすることができます。

DFSリソースのネットワークリシェアについて詳しくは、「ExtremeZ-IP/ネットワークリシェアを使ったDFSファイルへのアクセス」をご覧ください。

5. 「Volume Properties」ダイアログで必要に応じてボリューム名を変更し、「OK」ボタンをクリックします。
6. 「The specified path is not available.」から始まるエラーメッセージが表示された場合は、無効なUNCパスが入力されているか、または上記の初期ネットワークリシェア設定のステップで選択したユーザーアカウントが、このUNCパスでファイル共有する際にフルコントロールのアクセス権を持っていないかもしれません。

もし、これがWindowsファイル共有である場合、このユーザーアカウントが「共有」と「セキュリティ」の両方でファイル共有するためのアクセス権を持っているかを確認してください。