フォント管理の概要
フォント管理ツールの主な目的は、システムにインストールされているフォントを必要な時に使用可能にし、また不要な時に使用不可にすることです。
フォントを各アプリケーションで使用可能にすることを有効化と呼び、逆に使用不可にすることを無効化と呼びます。
フォント管理ツールを使用しないと、通常はすべてのフォントがシステムの既定のフォントフォルダに保存され、常に使用可能になっています。
これは、数百、時には数千というフォントを取り扱うデザイナーにとって、以下のような問題を引き起こす可能性があります:
- 有効化されているフォントはシステムのメモリに読み込まれるため、各アプリケーションが使用できるメモリが減ってしまいます。
- 各アプリケーションのフォントメニューの表示が遅くなって、またメニューが長くなりすぎて必要なフォントを見つけるのが難しくなってしまいます。
- 同じ名前のフォントでも、クライアントやプロジェクトごとに異なるバージョンを使用する必要がある場合は、その都度フォントをアンインストールして再インストールする必要があります。
- システムのフォントフォルダに保存されているフォントは、コピーを収集したりバックアップを作成するのが難しいことがあります。
フォント管理ツールを使用して、フォントをシステムのフォントフォルダの外で管理することで、これらの問題を回避することができます。また、必要なフォントだけを有効化して使用可能にすることもできます。
さらにプロフェッショナルなフォント管理ツールでは、ドキュメントごとに必要なバージョンのフォントを自動的に有効化したり、重複しているフォントを検出したり、といった様々な機能が使用できます。