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PitStop Server 13 アップデート1 リリースノート

■ PitStop Proのインストールロケーション:Mac OS X

Mac OS XコンピュータでAcrobat DCがインストールまたはアップグレードされる際、Acrobat内のサードパーティプラグインフォルダが上書きされ、PitStopのインストールが削除されてしまいます。Acrobat DCのアップデートは非常に頻繁なので、これは明らかに解決すべき問題です。 Adobeはこれに対し規定を定め、Acrobatプラグインのために外部フォルダを作成できます。このバージョンのPitStopは自動でこの外部フォルダにインストールし、すでにAcrobatフォルダ内に存在するプラグインフォルダを整理し、古いPitStopバージョンのキャッシュがないか確かめます。プリファレンス、プリフライトプロファイル、アクションリストは別の場所に保存されるので、影響を受けません。 この外部フォルダへのインストールは、サポートされているすべてのAcrobatバージョンに適応されます。

■ 変更のアクションの改善 – コピーしたグラフィックを追加

「コピーしたグラフィックを追加」は、たくさんの新機能が追加され大幅なアップグレードをしました。これは主にグロメット(ハトメ)などのページ構成要素を配置するためにアップグレードされましたが、オブジェクトを複数コピーして配置するためのいくつかの新しいオプションも許可します。例えばステップ&リピートが利用可能です。

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ページボックスに基づいた範囲を定義したあと、ページボックス内でマージンを定義できることを以下のスクリーンショットでも確認できます。 また、オブジェクトの配置を禁止するエリアを算出するオプションもあります。これもページボックスとそのマージンを定義できます。

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オブジェクトは一定の間隔または一定の個数で追加されます。間隔はオブジェクトのバウンディングボックス間またはオブジェクトのセンター間の距離になります。 また、オブジェクト間の最短または最長距離を設定でき、ソフトウェアは自動的にそれを考慮してオブジェクトを配置します。 これらは水平方向と垂直方向に別々の設定を適用することができます。 ひとつのアクションリストは正しく設定された場合、様々な距離またはドキュメントサイズで機能します。 また、アクション内のたくさんの値には、必要に応じて変数を有効化することもできます。

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上のスクリーンショットでは、水平方向に一定数のオブジェクトが繰り返され、垂直方向に一定数のオブジェクトが、あらかじめ定義された範囲に均等に配置されます。

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次の(上の)オプションは、水平方向のグラフィック間の距離を設定する方法です。ソフトウェアは、あらかじめ定義された領域にできる限り多くのグラフィックを繰り返し配置します。垂直方向でも同様にソフトウェアは、一定の間隔を維持して、あらかじめ定義された範囲内にできる限り多くのグラフィックを配置します。

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最後の繰り返しオプション(上)は、ある領域にオブジェクトを均等に並べるためのものです。たくさんのオブジェクトを追加しないように注意してください。オブジェクトどうしの距離の最小値または最大値を設定すると、ソフトウェアがオブジェクトの最大数を自動的に計算します。 最後のタブは位置のオプションです。これによって、オブジェクトを配置する位置を定義することができます。ある領域にオブジェクトを均等に配置する場合は、このオプションは無視されます。

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■ アクションの改善 – 画像を切り抜き

このアクションは画像から白いボーダーのピクセルを自動で削除する新しいオプションです。これは後続のアクションが目に見えるオブジェクトサイズに機能させることが可能なので特に便利です。

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■ 新しい変更のアクション – オブジェクトをクリップボードにコピーまたは切り取り

アクションでのカット、コピー、およびペーストが多くのお客様のご要望を受け、ついに利用可能になりました。アクションはカットやコピーするオブジェクトが選択されている必要があります。また、クリップボードに名前をつける必要があります。クリップボードは1,000個まで使用できますが、これらのクリップボードは保存されないという認識が重要です。クリップボードは、アクションリストの実行中だけ利用できます。つまり、アクションリストを起動すると、オブジェクトは各クリップボードに複製され、メモリに保存され、アクションリストに貼り付けるアクションが含まれている場合は、その後ペーストされます。クリップボードに複製された内容は、そのアクションリストが終了すると削除されます。

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■ 新しい変更のアクション – クリップボードからオブジェクトを貼り付け

このアクションの前には、カットかコピーのアクションが必要です。また、オブジェクトをどのクリップボードからペーストするのかという定義も必要です。ペーストアクションでは、先述のアクション「オブジェクトをクリップボードにコピーまたは切り取り」と似たオプションを利用可能です。つまり、分布のオプションやペーストするオブジェクトの間隔を設定して、繰り返しペーストすることができます。

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重要事項:

  1. カット/コピー/貼り付けは現在、前方向でのみ機能します。つまり、1ページ目でコピーしたものは4ページ目にペーストできますが、4ページ目でコピーしたものは1ページ目にペーストできません。
  2. カット/コピーアクションと貼り付けアクションは、同じアクションリストに含まれている必要があります。あるアクションリストでクリップボードにカット/コピーしたオブジェクトを、他のアクションリストでペーストすることはできません。
  3. オブジェクトを貼り付ける対象は、常にページを選択してください。また、複数ページに渡ってオブジェクトを選択して、カット/コピー/貼り付けることもできます。下のスクリーンショットが実際のアクションリストの例です。
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選択したページをカット/コピーしたり、選択したオブジェクトを「AND」で結合してカット/コピーすることができます。カット/コピーされたページやオブジェクトは、任意の名前のクリップボードに複製されます。 貼り付けアクションは、指定した名前のクリップボードからペーストを実行します。

■ 新しい選択のアクション – 内側または外側の輪郭を選択

このアクションには様々な用途が考えられますが、PitStop 13のプリフライト制限のコンセプトと連携して使用するように設計されています。このアクションが作成されたそもそもの目的は、折指示やカッターガイドのような特定の形状で囲まれたオブジェクトを選択できるようにすることです。輪郭の内側または外側を選択する前には、ある条件においてその輪郭自体を選択する必要があります。その場合、通常は「特色の選択」や「選択したレイヤーのオブジェクトを選択」を利用します。

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■ 新しいチェックのアクション – ページの合計ノード数をチェック

複雑すぎるデザインのページを検出したいということは、かなり多くのユーザーからの要求でした。このアクションは、ユーザーが定義したノード数でページをチェックします。 このアクションは、RIPに長い時間が必要で、処理のボトルネックになる可能性がある複雑すぎるデザインのページを検出するのに便利です。

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■ 新しい選択のアクション – 合計ノード数でページを選択

このアクションは、ページ内の合計ノード数によってページを選択します。これはポイントが多すぎる複雑なページを選択して、それに対する処理を可能にします。変更のアクションによって、このようなページを修正することができますが、一般的にはラスタライズのアクションのいずれかを使用して、そのページを画像に変換することが多いかもしれません。PitStop 13 update 1には、この機能を含むいくつかのデフォルトのアクションリストが搭載されています。

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■ 選択のアクションの改善 – ページの選択

今回のリリースで、このアクションの機能拡張にも取り組みました。これは、お客様からのリクエストでもあり、プリフライト制限を利用する際にも非常に重要です。 これまでは、例えば頻繁に裏表紙の内側にあたる最後から2ページ目を選択するというような、ドキュメントの最後からページを選択することに制限がありました。 今回の改善では「R」という値をページ番号に追加して、ドキュメントの最後からページを選択できるようになりました。例えば「R1」が最後のページにあたり「R2」が最後から2ページ目にあたります。

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■ 選択のアクションの改善 – Nページごと

ユーザーからリクエストがあった「Nページごと」という新しいオプションを、ページの選択のアクションに追加しました。 例えばページ数の多いPDFファイルを、4ページごとにグレイスケール変換するということが、今回の新機能で可能になりました。 これは先述の「R」値と組み合わせて使用することができるため、最後のページから数えて「Nページごと」にページを選択することができます。

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■ 改善 – リストによる特色の選択のアクション

特色の選択のアクションは、選択する特色名のリストを管理できるようになりました。その結果として、ユーザーインターフェイスが以下のように変更されました。

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スクリーンショットからもご確認いただけるように、選択対象のオブジェクトからスポイトを使用して特色名をリストに追加したり、カラーピッカーから特色名をリストに追加することができます。カラーピッカーにも文書中の特色が含まれています。 もちろん、テキストファイルから特色名をリストにコピー&ペーストすることも可能です。

■ 改善 – ページ内容の拡大縮小のアクションの精度向上

アクション「ページ内容の拡大縮小」は、非常に精度が上がりました。小数点以下第3位までの値を設定することができます。

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■ 改善 – いくつかのアクションで変数が利用可能に

以下の4つのアクションで変数が利用可能になりました。

新しい標準プリフライトプロファイル

■ Office PDFを機能させる – CMYK ISO Coated v2

Officeで作成したPDFファイル(sRGB)を最適化するために設計された特別なプリフライトプロファイルです。これは、PDFファイルをチェックするというよりも、それが運用に適していないという前提に立って、PDFファイルをワンクリックで修正します。このプリフライトプロファイルは、透明効果を維持したままPDF/X-4規格に準拠したPDFファイルを作成します。また、出力インテントにはISO Coated v2 ICCが使用されます。
その他の処理:

これらの修正がすべて完了してから、プリフライトが実行されます。プリフライトでチェックされる内容は以下の通りです:

■ GWG2012 パッケージングプリフライトプロファイル

GWG2012 の仕様に沿ったパッケージ向けに今年リリースされた新しいプリフライトプロファイルです。

新しい標準アクションリスト

■ グロメットの追加

このアクションリストは「コピーしたグラフィックを追加」アクションを使用して、大判プリントで利用可能なグロメットを配置します。 ■ グロメットの追加 このアクションリストは「コピーしたグラフィックを追加」アクションを使用して、大判プリントで利用可能なグロメットを配置します。

■ 制限 – 2番目のページと最後から2番目のページ

ドキュメントの2ページ目と最後から2ページ目にのみ制限を適用できます。チェックや修正のプリフライトを、表紙の内側や裏表紙の内側にのみ適用したい場合に利用できます。

■ 制限 – 最初と最後の2ページを除くすべてのページ

ドキュメントのチェックや修正のプリフライトを、最初の2ページと最後の2ページを除くすべてのページに適用したい場合に利用できます。通常これらのページは表紙、表紙の内側、裏表紙の内側、裏表紙です。 この制限を利用すれば、非常に効率的に本文ページにのみプリフライトを適用できます。

■ 複雑なページを確認(5,000ノード以上)

ノード数が5,000以上あり、RIP処理に長い時間が必要で、業務のボトルネックになる可能性がある複雑なページをチェックします。 もちろん、チェックしたいページのノード数は自由に変更することができます。

■ 複雑なページ(5,000ノード以上)を検索し、600 dpiでラスタライズ

ノード数が5,000以上ある複雑なページを検出して、それを解像度600dpiのCMYK画像としてラスタライズします。圧縮には最高品質のJPEGが使用され、オーバープリントも再現されます。画像の解像度や圧縮方式は自由に変更することができます。

■ FOGRA 51と52のデバイスリンクアクションリスト

ECIが2つのデバイスリンクプロファイルを作成して、旧Fograスタンダードと新Fograスタンダードを双方向に変換できるようになりました。 PSO Coated v3からISO Coated v2へ。ISO Coated v2からPSO Coated v3へ。これらのデバイスリンクプロファイルはPitStop 13 upate 1と一緒にインストールされ、標準アクションリストとして利用可能になります。

その他の新しい情報

■ 新しいICCプロファイルのインストール – WAN-IFRAnewspaper26v5

これは、新ISO 12647-3:2013標準の新聞用ICCプロファイルです。インキ総量を220%まで削減して、効率的にGCRを実行します。 これは、240%インキ総量のWAN-IFRA (ISOnewspaper26v4.icc)の後継プロファイルです。プロファイル名から、国際標準化機構のドキュメントや製品にのみ許可されている「ISO」表記が省略されました。 PitStopはv4とv5の両方をインストールして、市場の移行期間に対応します。

■ 最新のFogra ICCプロファイルのインストールと出力インテントとしての利用

9月30日にFograはFogra 51と52をリリースしました。

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